江戸切絵図集成・5冊/定価合計80000円/斎藤直成/吉文字屋板・新編江戸安見図/近江屋板/尾張屋板/平野屋板/市街や近郊地域で区切られた絵図

商品説明
江戸切絵図集成・5冊/定価合計102000円/斎藤直成/吉文字屋板・新編江戸安見図/近江屋板/尾張屋板/平野屋板/市街や近郊地域で区切られた絵図

昭和56年- 27㎝×36cm。4巻と5巻は外箱欠。資料用にもいかがでしょうか。

江戸図の出板が盛んになるのは、明暦の大火後の街並みを写した遠近道印記名の「新板江戸大絵図」ほか四枚、いわゆる「寛文五枚図」からである。爾後、各種の分間図、または延宝年間に出された『江戸方角安見図』など、趣向を凝らした多種多彩の大小図が刊行されて、江戸は世界に類例を見ない地図出板盛行の時代を迎える。

それはとりもなおさず、日に日に成長する大都市ならではの要求から誕生したものであり、また、しばしば見舞われる大火や大地震などの災害に起因する街並みの変化に対処すべき必要からでもあった。しかも、社会は武士優位ではありながらも、世情の安定期を迎えて着実に地力を貯えてきた商人をはじめとする庶民文化の隆盛は、人々を社寺参詣や物見遊山に駆り立てるなど、日常生活のうえで、道標や案内図としての用途の広い地図が要求されるようにな
っていた。

しかし、それまで刊行されて い た地図は、いかにも大図であったり、ごく疎略な小図であったり、いずれも携行実用図としての機能には欠けるものであった。 こうしたなかで案出されたのが、宝暦五年から安永四年にかけて刊行された美濃屋、吉文字屋合刻の切絵図であった。この板は、刊行予定を予告しながら、結局八図を出しただけに終わり、板元も吉文字屋・美濃屋、吉文字屋・北畑氏(須原屋)、北畑氏・志村と移りながら、ついに廃板されたものと思われる。

弘化三年、この切絵図に注目した?町十丁目に住む家主で荒物商を営む近江屋吾平は、吉文字屋板「番町絵図」を下駅にした切絵図の刊行を願い出、許可された。許可されるにあたって、旧板元の調査が行われたが、当時、美濃吉文字屋ともになく、最後に板木を買い受けていた当時の大出版人ともいうべき須原屋茂兵衛も、旧版は使いもいにならないため、新板刊行に興味を示さなかった。おそらく、旧板の吉文字屋板がさほど商売にならなかったから
であろう。しかし、この企画は好評だったらしく、近江屋の切絵図は、つぎつぎと新しい地域を版行していくことにき、 きって、尾張屋が錦絵仕立ての切絵図を刊行。こちらは実用図としては、 近江屋に劣るものであ 、、と、きさで評判をとり、江戸土産として珍重された。更にそれを追いかけて平野屋が、先の二つとは 異なる切絵図を刊行した。

切絵図（きりえず）とは切図とも呼ばれ、江戸時代から明治にかけ、市街や近郊地域で区切られた絵図（地図）である。単に切絵図と呼ばれた場合、江戸の切絵図をさす場合が多い。切絵図は日本図や国図のように全体を地図に表したものではなく、細かい道筋や大名屋敷の名前なども記入されたもので、携帯可能な住宅地図のように扱われた。

1.吉文字屋板/新編江戸安見図
2.近江屋板 上
3.近江屋板 下

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